「冷え」をスパイスで解消して免疫力を高める

スパイス

冷え対策で免疫力を高め
新型コロナから身を守る

コロナ対策で外出自粛の日々が続くなか、時間を持て余して本棚の整理を始めました。
そして目にとまったのが、表紙に大きく「内臓を温めなさい」と書かれた一冊、
『死ぬまで元気でいたければとにかく内臓を温めなさい』です。

たとえば、「私って、ひどい冷え症なの」と話すのを聞いて、誰もがとっさにイメージするのは手先や足先の冷たさです。
「内臓の冷たさ」まではなかなか考えが及ばないものです。

そこで、「えっ、どういう内容だったかしら……」とパラパラと流し読みをするなかで、
「冷えは免疫力を低下させる大きな原因の一つ」というフレーズが目に飛び込んできました。

新型コロナウイルス感染症は、これまでよりも感染性が1.7倍高いとしてイギリスで大きな問題になっている変異ウイルスの感染者が見つかっています。

私たちは新たな試練の時を迎えていると受け止めるべきでしょう。
このウイルスから身を守るためにも、免疫力の低下は是非とも避けたいものです。

そこで今回は、この本で紹介されている「内臓の冷え」対策としてのスパイス(香辛料)について、書いてみたいと思います。

なお、免疫力を強化するには「笑い」がいいことはご承知でしょう。
この笑いも、より効果的な笑い方があるという話をコチラで書いています。
併せて読んで、ご活用ください。

ウイルスなどの外敵と闘い我が身を守る「免疫力」が「笑い」により強化されることはよく知られている。が、ただ笑っていればいいという話ではない。外敵にとって殺し屋として働くナチュラルキラー細胞(NK細胞)の働きを助けるには、横隔膜が動く笑いがいいという話を。

スパイスで内臓を温め
冷えを解消する

この本の著者は、長年にわたりさまざまな角度から「冷え」の研究を続けている理学博士の山口勝利氏(全国冷え症研究所・所長)です。

山口氏は、柔道整復師および鍼灸師としてこれまで多くの患者を施術してきました。
そのなかで、体の冷えが疲労感や腰痛、便秘など、さまざまな不調の原因となっていることに気づき、冷えの研究を始めたそうです。

また、本書を医学的観点から監修している井上宏一医師(東京・南砂町おだやかクリニック・院長)は、西洋医学だけにこだわることなく、伝統医学や補完・代替医学などを統合して診療を行う、いわゆる「統合医療(とうごういりょう)*」がご専門です。

本書の趣旨は、内臓が冷えていると全身の血流が悪くなり、免疫力が低下して、慢性的な疲労感や冷え症、腰痛、便秘といったさまざまな体の不調が現れる、というもの。

その解消には、「内臓を温めなさい」とアドバイスしているわけですが、その方法として、なんと、あるスパイスの利用をすすめているのです。

*日本統合医療学会は、「統合医療とは、さまざまな医療を融合し、患者中心の医療を行うもの」と説明している。

コショウを「ヒハツ」に代えて
内臓を温め冷えを和らげる

「内臓を温めなさい」という表現には、一瞬、「えっ?」となります。

しかし、よくよく考えてみると、私たちは普段から、たとえば厳しい寒さの日にホットドリンクなどを飲み、「体の芯(しん)から温まる」ということをよく言います。

この場合の「体の芯」には、当然ですが内臓も入っていますから、「内臓を温めなさい」という表現に驚くほどのことはないのかもしれません。

この「内臓を温める」方法として、著者らが読者にすすめているものの一つが、「ヒハツ」というスパイスです。ヒハツは、「ピパーチ」「ヒバーチ」、あるいは「ロングペッパー」とも呼ばれているようです。

このヒハツを、1日1gを目途にコショウ代わりに使い続けていると、冷えていた内臓が徐々に温まってくる、というのです。

冷えに効く「ヒハツ」は
漢方薬の成分にも

ヒハツのようなスパイス、つまり香辛料の類が健康にいいという話は、よく耳にします。

その典型例としてよくあげられるのが、インドではアルツハイマー型認知症、いわゆるアルツハイマー病の発症率がかなり低いという事実です。

アメリカにおけるその発症率との比較で実証されているのですが、その主因と考えられているのが、インド人の国民食とも言えるカレー料理です。

インド式のカレー料理には、さまざまな種類のスパイスが使われます。
なかでもターメリックには、脳の働きを活性化する効能があり、アルツハイマー病の発症率を下げているのだろうと考えられているわけです。

内臓を温める効果が期待できるとされるヒハツは、コショウ科のツル性植物で、紀元前の時代から中国やインドを中心に、そのエキスが民間薬として使われてきた歴史があります。

この流れから、最近では台湾などでは漢方薬として使われています。
日本で使われている漢方薬にも、ヒハツが成分になっているものがありますから、ヒハツは、いわゆる和漢植物(エキスが薬として用いられる、いわば薬草)の一つです。

ヒハツ成分「ピペリン」の
血流改善効果で冷え解消

スパイスとして市販されているヒハツには、いくつかの産地ものがあります。
そのなかから、使いやすさで言えば、パウダー状のS&B ヒハツ(パウダー) 、あるいはスティックタイプの長コショウ[Long Pepper]がおすすめです。

ヒハツは、シナモンのようなエスニック風の甘い香りとコショウのような辛味が特徴です。
パウダータイプのヒハツは、コショウ代わりに、どんな料理にも振りかけるだけでOKです。

スティックタイプのものは、紅茶などの飲み物をヒハツスティックで数回かき混ぜるだけで、甘い香りを楽しむことができます。

香りを楽しめるだけでなく、ヒハツに含まれている「ピペリン」と呼ばれる成分が血管の働きを強化して、滞りがちだった血流を改善し、内臓は言うまでもなく末梢血管のすみずみまで血液を送り届けるように作用することが確認されているそうです。

男性にも冷えの悩みが

日本人の8割が内臓の冷えにまつわる健康トラブルを抱えているとのこと。
圧倒的に多いのは女性ですが、男性も冷えを感じている人が増えているそうです。

本書ではヒハツを使った料理レシピも紹介されていますから、毎日の食事でコショウの代わりにヒハツを使っていれば、血流が改善されて冷えも緩和されるはずです。

ただし、何ごとも過ぎたるは及ばざるがごとしで、使い過ぎは逆効果です。
1日1グラム(小さじ半分)を厳守してください。