冷凍食品は扱い方が正しければ栄養価は高い

冷凍食品

食料品買い出しの手間抜きに
冷凍食品の積極的活用を

新型コロナウイルスについては、「この先しばらくは完全には撲滅できそうにない」というのが内外の大方の専門家の見解のようです。

だからでしょうか、「ウイズ(with)コロナ」ということがあちこちで言われるようになりました。

新型コロナウイルスはかなりの厄介者(物?)だけれど、みんなで知恵を出し合い、うまく共存していく方法を編み出していこう、というわけです。

その知恵の1つとして、食料品の買い出しもコロナ前のようにはいかない今、「冷凍食品」の消費量がじわじわと上がっていると聞きます。

冷凍食品の利用については、「栄養価が低いのでは……」「手抜き料理みたいで……」等々、躊躇(ちゅうちょ)する方もいるようです。

しかし、冷凍食品は選び方と使い方さえ間違わなければ、テイクアウトなどで手に入れる調理済み食品より、栄養損失が少なく、安全で健康的です。

ということで、今日は冷凍食品について書いてみたいと思います。

栄養損失が少なく安全な
冷凍食品の4条件

冷凍食品は保存食ですが、保存料や酸化防止剤が使われていないのが何よりも魅力です。

しかも栄養分の損失が少なく、そのうえ味もよい、となれば使わない手はないでしょう。

日本冷凍食品協会によれば、冷凍食品は通常、食材がもつ風味や食感、彩り、栄養分、衛生状態のすべてを最大限、収穫したて、あるいは調理したての状態のまま保存するため、次の4条件を満たすように生産されているそうです*¹。

  1. 新鮮な原料を使いすぐに前処理をしている
    旬の時期に収穫した新鮮な原料を選び、洗浄したうえで、魚類なら切身や三枚おろしに、野菜なら切って下茹でし、アクやぬめりをとる、といった下準備をしている
  2. 急速凍結により栄養の損失を防いでいる
    水分が凍って氷の結晶になるのはマイナス5度だが、これよりさらに低いマイナス30度以下という超低温まで一気に冷やすことにより、食材の細胞破壊による品質の低下やビタミン類などの損失を極力防いでいる
  3. 適切に包装して食品の品質を保っている
    利用者の手に届くまでの間に、汚れたり、形が崩れたりして品質が落ちないように食材に合わせたパッケージを用意し、包装をしている。
    そのパッケージには、利用者に必要な取り扱い方法、調理方法のほか、法律で決められている項目*などの情報が表示されている
  4. 常時マイナス18度以下で保管している
    食材(食品)の温度を、生産、貯蔵、配送、販売の各段階を通じ、一貫して常時マイナス18度以下に保つように管理している
*「食品表示法」で決められている表示項目
名称・原材料名・アレルギー(卵、乳成分、小麦、落花生、そば、えび、かに)・添加物・原料原産地名・内容量・期限表示(賞味期限・消費期限)・保存方法(摂取する上での注意事項を含む)・食品関連業者・製造所・栄養成分表(熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量の5項目は必須)

冷凍食品の解凍は
パッケージの説明どおりに

冷凍食品の食材のほとんどは、生産量が多く価格も安定している点から、その時々の旬のものが使われているそうです。

しかも、家庭で冷凍するのとは違い、上記のような方法で急速凍結していますから、味も栄養分も凍結前の旬の状態と少しも変わりません。

むしろ採りたての野菜や果物を冷凍した素材冷凍食品は、街のスーパーなどで購入する野菜類などより、素材本来の栄養価は高いと言われています。

冷凍食品で迷うことがあるとすれば、解凍方法でしょうか。

この点についても、最近は食品表示法により、解凍方法をパッケージ裏に具体的に明記することが義務づけられています。

ですから、パッケージの説明どおりに解凍すれば、品質が低下して栄養分が失われたたり、味が落ちたりする心配はないようです。

自然解凍で食べられる食品と
解凍後に加熱が必要な食品

最近では、朝、お弁当に凍ったまま入れておけばランチには美味しく食べられるという、
自然解凍で食べられる調理ずみの冷凍食品が多くなっています。

ただし調理ずみ冷凍食品のなかには、解凍後に加熱を必要とするものもあります。

この、加熱が必要なタイプの調理ずみ冷凍食品を自然解凍したまま食べてしまうと、食中毒を起こすリスクがありますから、注意が必要です。

パッケージ裏に「加熱してお召し上がりください」とあれば指示どおりに加熱し、「解凍してそのままお召し上がりください」とあれば、急速冷凍する前に殺菌目的の加熱がしてありますから、自然解凍だけで安心して食べられます。

冷凍食品は温度管理がきちんとしている店で購入を

冷凍食品で注意したいのは、温度管理がきちんとできている店で購入することです。

以下の2点をチェックして購入する習慣をつけたいものです。

  1. 冷凍ケースに備え付けられている温度計が、常にマイナス18度以下になっている
  2. パッケージ表面が、汗をかいたように、水滴が垂れたりしていない

購入して帰宅したら、すぐに自宅の冷凍庫に入れ、いったん冷凍庫に移してからは、できるだけ早めに食べること。

また、一度解凍したものを再冷凍して保存するのは、食品衛生上タブーです。

なお、気温が上がる夏場に冷凍食品を購入する際は、保冷 エコ バッグ 折りたたみ のような保冷バッグを持参することをお忘れなく!!

冷凍食品を使うときも食事の栄養バランスを

冷凍食品については、「栄養が偏るのでは……」と心配される方もいるようですが、「便利だから」と同じ食品ばかり食べ続けていれば栄養に偏りが出るのは、冷凍食品に限ったことではありません。

冷凍食品は「時短料理」で簡単に一品用意できますから、空いた時間を使って、栄養バランスを考えたもう一品を調理する等の工夫をしてみてはいかがでしょうか。

その際の栄養バランスの考え方については、「まごたち食」という副食の摂り方を参考にしていただけると思います。

「ピンピンコロリ」を望んでいても、歳を重ねるにつれて食が細くなり低栄養に陥りがち。低栄養が続けば活動は鈍くなり、「閉じこもり」や「寝たきり」になりがちです。この予防策として、おかずの食べ方の指針となる「まごたち食」を紹介します。

冷凍食品の解凍に使う電子レンジのこと

なお、冷凍食品の解凍に必須と言える電子レンジについては、「体に悪いから」と使うのを避けている方が少なくないようです。

電磁波の影響を心配してのことのようですが、正しく使っていれば健康被害の心配はないことをこちらで書いています。よかったら読んでみてください。

今や電子レンジは生活必需品として定着した感がある。だが、「電子レンジは体に悪いから」と嫌う人も少なからずいる。理由に挙げるのは電磁波の影響で、放射性物質と混同している方も少なくない。きちんと使っていれば問題ないことを知り、安心して利用していただきたい。

参考資料*¹:日本冷凍食品協会Webサイト