明治メイバランスMiniカップを試してみた

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市販の栄養補助食品
明治メイバランスを食事代わりに

この数日、奥歯の治療で思うように食事を摂れない日が続いています。そこでふと、これまでおすすめしてきた市販の栄養補助食品を試してみようと思いつきました。

「食が細くなり口からの食事だけでは十分な栄養を補えない」とか、「つっかえ感があったり、むせたりして満足に食べられない」といったことは、歳を重ねれば誰でも一度ならず経験することではないでしょうか。

このようなときは、かかりつけ医に相談すれば、いくつか条件はあるものの、エンシュア・リキッドやエンシュア・Hなどの各種栄養ドリンク剤、正確には「経腸栄養剤(けいちょうえいようざい)」を処方してもらうことができます。

しかし、医師に処方をお願いするほどではないとき、あるいは処方してもらえないときなどにエンシュア・リキッドなどの代替品として使ってみてはどうかと、市販の栄養補助食品を紹介してきましたが、これにはいくつか種類かあります。

そのなかで、かねてより気になっていた「明治のメイバランス」を試してみました。

エンシュアなどの代替品として
明治メイバランスを

ところで、エンシュア・リキッドのような経腸栄養剤は医療用医薬品です。

ですから、医師に処方箋を発行してもらうことができれば健康保険が適用になりますから、保険の自己負担分(1~3割)だけで手に入れることができます。

しかし、この処方箋の発行が受けられるのは、「低栄養状態が続いている」とか「このまま口から食事を続けていると誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)のリスクが高い」などと、かかりつけ医が判断した場合に限られます。

また、公的な介護保険施設に入所中の方も、そこに常勤や嘱託の医師がいても、介護保険の制度上処方してもらえないことがあります。

そんなときに、インターネットもしくは最寄りの薬局やドラッグストアなどでも簡単に購入でき、不足しがちな栄養素を補おうというのが明治のメイバランスに代表される栄養補助食品というわけです。

食事による栄養補給が難しくなっても人工栄養ではなく「口から食べる」ことにこだわりたいとき、エンシュアは強力な味方だ。が、介護保険施設ではコストの関係で、医薬品であるエンシュアを処方してもらえないことがある。その理由と代替品についてまとめた。

明治メイバランスで
効率的に栄養補給を

明治のWebサイト*¹で下調べをしてみると、メイバランスには、飲料、つまりドリンクタイプとゼリータイプのほか、なんとアイスもあります。

今回私は、1本(125ml)飲めばエネルギーが200Kcal、たんぱく質が7.5g、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルといった主要栄養分のすべてがバランスよく摂れるように調整された「メイバランスMiniカップ」タイプを試飲してみることにしました。

ちなみに200Kcalは、やや小ぶりのご飯茶碗1杯分の白米で摂れるカロリーに相当し、たんぱく質の7.5gは同量(125ml)の普通タイプの牛乳に含まれるたんぱく質の約1.7倍に相当するようです。

また、食物繊維も2.5g(レタス約3/4個分)と、豊富に配合されていますから、もともと便秘がちで、「軟らかい物ばかり食べていると……」と、便通が気になる方も安心して飲むことができます。

なお、カロリーがもっとほしいという方は、1パック(100ml)でご飯2膳分のエネルギー(400kcal)とたんぱく質もゆで卵2個分を補給できるテルモ 超高濃度栄養食 アップリードもおすすめです。

メイバランスMiniカップは
甘いものの好き嫌いで選べる

メイバランスMiniカップには、嗜好の別なく食事代わりに飲んでもらえるようにと、「ヨーグルトテイスト」と「ミルクテイスト」の2種類のシリーズが用意されています。

このうち「ヨーグルトテイスト」シリーズは、甘さが苦手という方向けに、甘さを控えめにして「さわやかな酸味」が味わえるようにつくられています。

さらに、このヨーグルトテイストについては、フレーバー(食用香料)を変えて、「ブルーベリーヨーグルト味」「イチゴヨーグルト味」「白桃―グルト味」「マスカットヨーグルト味」の4種類が用意されています。

一方の「ミルクテイスト」シリーズは、甘いものが好きな方向けで、「ミルク香る優しい甘さ」を味わうことができます。

こちらのシリーズも、好みの味を楽しめるようにフレーバーを変えて、「コーヒー味」「ストロベリー味」「ヨーグルト味」「バナナ味」「コーンスープ味」「抹茶味」「フルーツ・オレ味」の7種類が用意されています。

いずれのテイストを選ぶにしても、そのときの気分に合わせて味を変え、ときにおやつ感覚で、飽きずに飲み続けることができると思います。

免疫力アップやフレイル予防に
メイバランス Argシリーズを

なお、このメイバランスMiniカップには、6大栄養素に加えて「遊離アルギニン2500㎎」を配合した「明治メイバランス Argシリーズ」があります。

遊離アルギニンの「アルギニン」とは、たんぱく質を構成するアミノ酸の一種です。

アミノ酸には、体内で作られないため毎日の食事で補うほかはない9種類の「必須アミノ酸」と、体内で作り出せる11種類の「非必須アミノ酸」とがあります。

アルギニンは、非必須アミノ酸の一種ですが、体内で作り出せる量が限られるため、食事で補う必要があり、準必須アミノ酸と位置づけられています。

その効能としては、代謝の活性化や筋肉の強化、免疫機能のアップ、血流改善などがあげられますが、高齢者では、筋肉量の減少によるフレイル予防や褥瘡(床ずれ)を防ぐ点からも重要視される栄養素です。

アルギニンは、肉類や魚類、大豆製品など、たんぱく質が豊富な食べ物に多く含まれていますが、なかでも含有量が多いのは鶏のモモ肉、豚ヒレ肉、エビ、カニ、カツオなどです。

ただし、アルギニンだけを重点的に摂取するのはなかなか難しく、その点、1本(125ml)飲めば遊離アルギニンを2500㎎補えるように調整されている「メイバランスArgシリーズ」は魅力的な商品です。

食事を妨げないメイバランスの飲み方

なお、少量なら食事も食べられるが、それだけでは栄養的に十分ではないので不足分をメイバランスで補いたいということもあるでしょう。

そのような、食事とメイバランスを両立させたいときのメイバランスを飲むタイミングや飲み方については、こちらの記事で詳しく書いていますので、「エンシュア」を「メイバランス」に置き換えて、是非参考にしてみてください。

「エンシュア」などの経腸栄養剤を食事の不足分を補う目的で飲んでいる方は、エンシュアを飲むタイミングや飲み方で悩む方が少なくない。食前に一気に飲めば食欲が落ちて食事を十分摂れないし、その逆も……。そんな問題をクリアする方法を紹介する。

参考資料*¹:明治メイバランス