熱中症シーズンは
糖質オーバーになりがち
観測史上最も早い梅雨明けと同時に猛暑日続きで、いきなり熱中症シーズンです。
と言っても、最近は夏は暑さ対策として、冬は寒さ対策としてエアコンが稼働していていますから、熱中症のリスクはこの時期に限らないと考える必要がありそうです。
熱中症の予防には、大量の発汗で失われる水分とミネラル(電解質)の補給に適した、 経口補水液 オーエスワン などがすすめられます。
最近では携帯に便利なうえに、むせ気味な方にも誤嚥する心配もなく飲み込める、ゼリータイプの経口補水液 オーエスワンゼリーパウチ なども売り出されています。
ただ、どちらも少々コスト高ですし、必ずしも最寄りの自動販売機で入手できるというものでもありません。
そのため、より手頃な値段で、しかも簡単に手に入る一般的なスポーツドリンクを好んで飲んでいる方が多いのではないでしょうか。
スポーツドリンクの飲み過ぎは虫歯を生む
ところが、熱中症予防に役立つこのスポーツドリンクも、安心して飲み続けていると歯の健康を損なうことが指摘されています。
スポーツドリンクは何種類も市販されていますが、その多くに含まれている「糖質(炭水化物)」と「高い酸性度」のために、油断していると「齲歯(うし)」、つまり「むし歯」になりやすいというのです。
たとえば500ml入りのペットボトルの場合、1本に30g前後の糖質、つまりブドウ糖、果糖、ショ糖(砂糖)などの炭水化物が含まれています。
その量を角砂糖に換算すると、なんと6~8個分、スティックタイプのシュガーなら8~10本分にも相当します。
また、飲料水のPH値は7.0の中性に近いものが理想とされています。
ちなみに東京都の水道水は水源の汚染状況や浄水状況などにより多少の変動はあるものの、平均7.6前後の中性に保たれているそうです(東京都水道局ホームページによる)。
ところがスポーツドリンクの多くは、PH値が2.5~4.5と酸性度が高くなっています。
水代わりに制限なく飲み続けていると、酸で歯が溶かされてむし歯になりやすいリスクがあることが指摘されているのです。
スポーツドリンクの果糖やショ糖が体脂肪に
加えて、カロリーの問題も気になります。
スポーツドリンクに含まれている糖質、とりわけ果汁タイプのドリンクに多くまれている果糖やショ糖、いわゆる砂糖は、体内で脂肪に変わりやすく、体脂肪の蓄積、そして肥満へとつながりやすいことを肝に銘じておきたいものです。
ペットボトルの成分表を見て、糖分のことが書いてないからと油断する方が多いようですが、
「糖分」の表記がないときは、ひとまず「炭水化物」をチェックしてみることをお忘れなく。
熱中症予防の水分補給には
「なたまめ茶」がおすすめ
そこで熱中症対策としての水分補給におすすめしたいのが、滋養豊かな健康茶としてこのところ静かなブームを呼んでいる「なたまめ茶」です。
なたまめ茶とは、「なたまめ(刀豆)」という、成長すると70㎝ほどの長さになり、その形状が刀や鉈(なた)にそっくりのマメ科の植物、「なたまめ」の種子を原料にしたお茶です。
ちなみに、誰もが知っている童話「ジャックと豆の木」のモデルとなった豆と言われているのが、この「なたまめ」とも言われています。
いずれにしても、古くから健康意識の高い人達が愛飲していたと言い伝えられる「なたまめ茶」は、いくつかのメーカーから発売されていて、簡単に手に入りますが、特におすすめしたいのが「京都やまちや 美撰なたまめ茶」です。
京都産の「なたまめ」に、健康食材として知られる「玄米」「黒豆」「ハブ茶」「桑の葉」がバランスよくミックスブレンドされています。
「なたまめ茶」は熱中症予防に必須のミネラルたっぷり
これらの健康食材により、熱中症対策に欠かせないカルシウムやマグネシウム、鉄といったミネラル成分に加え、食物繊維も摂ることができます。
さらに黒豆には、目、特に網膜の健康に欠かせない植物性ポリフェノールの「アントシアニン」もたっぷり含まれています。
目の機能保持にも、また栄養的に質の高い健康茶となっているのです。
京都やまちやの「なたまめ茶」はティーバック個装ですから、飲むたびに茶葉を片づけるなどの手間もいらず持ち運びにも便利です。
そのうえお湯でも冷水でもOKですから、家庭ではもちろん職場や外出先などでも手軽に飲むことができ、熱中症予防策としてのドリンクには最適です。
さらには「ノンカフェイン」ですから、就寝前など時間を気にすることなく飲むことができます。もちろん、お子様にも高齢者にも安心して飲んでいただけます。
脱水サインを自覚しにくい
高齢者の熱中症予防に
この時期は、脱水症状が進行して熱中症になりやすい高齢者は、特に注意したいもの。
とりわけご家族や身内の介護に取り組まれている方は、気密性の高い住宅の、高温・低湿の環境下で長時間過ごすことが多い在宅療養中の高齢者は、容易に脱水状態に陥りやすいことを念頭に、十分な配慮をお願いしたいところです。
改めて言及するまでもないでしょうが、高齢者は持病の有る無しに関係なく、水分を蓄えられる筋肉量が減少するのに伴い体液量が減少してきています。
そのため、脱水症のリスクがより高くなっているのです。
加えて、脱水症の最大の危険信号である「のどの渇き」を感じるのは脳の視床下部にある口渇中枢ですが、その機能は、加齢とともに低下します。
そのため、自他ともに脱水症状に気づきにくくなっているのです。
東京消防庁の統計資料を見ると、熱中症で救急搬送した人の約半数(49.6%)が65歳以上の高齢者であり、その発生場所は59.8%が自宅等居住場所となっています*¹
この情報を参考に、高齢者自身はもちろんですが、在宅で介護をされている方には、熱中症予防に対する取り組みを改めてお願いしたいところです。
熱中症予防と夜中のトイレ
熱中症や脱水症に関しては、
「水分をたくさん飲むようにといわれても、夜中に何度もトイレに行くのがいやだから水は控えている」という高齢者の声をよく耳にします。
このような声には、常温のものならトイレもそれほど近くならないこと、一度にたくさん飲むのではなく、少量ずつをこまめに飲むようにするといいこと、等々を、お伝えしたい――。
加えて、ただの水ではなく汗で失われがちなミネラルもいっしょに摂ることの大切さを考えると、どうしても冒頭で紹介した経口補水液のアイテムをすすめがちでしょう。
しかし、若いころからお茶の生活になじんできた高齢の方々には、むしろ「なたまめ茶」のほうが、抵抗なく飲んでもらえるのではないでしょうか。
なお、夜間のトイレ対策については、こちらの記事もお役に立つと思います。
熱中症予防に水分豊富な野菜や果物類も
また、高齢者は食が細くなりがちですから、ただ「水分を」と促すのではなく、8割前後が水分の果物や野菜類をいつも以上に意識して摂ることをすすめてみるのもいいでしょう。
この時期が旬のトマトは94%、きゅうりなら95%が水分です。
からだの内側からの予防策のみならず、クーラーや扇風機のほか、加湿器などを上手に使って室内の乾燥を防ぐなど、からだの外側からの熱中症対策も忘れないようにしたいものです。
なお、高齢者には高血圧で減塩食を続けている方も多く、水分を多く摂ったらその分塩分も増やした方がいいのか、と迷う方も少なくないと思います。
その答えは、こちらの記事を読んでみてください。