そのだるさ、熱中症予防の水分摂取が原因かも

疲れた

熱中症予防のための水分摂取と
からだのだるさに思わぬ関係が

このところの急な暑さと湿気続きでは、どうしてもからだがだるくなります。

頭もすっきりせず、なかなかやる気も起こらない。やっとの思いで行動を起こしてはみたものの集中力が途切れがちで長続きしない……。

このような状態が続き、「うつ病のサインではないだろうか」とか「まさかこんなに急に認知症の症状が出るとは思わないが……」などなど、半信半疑のままクリニックに駆け込んでくる高齢者がここ半月、目立って増えている――。

かねてより懇意にしていただいている開業医のN先生からのメールです。

そこにはさらに、こう記してあります。

「からだのだるさ、いわゆる疲労感を訴える患者さんひとり一人に詳しく話をうかがってみると、ここ何日かの急な暑さで熱中症を警戒するあまり水分を摂りすぎてしまい、肝心の食事がおろそかになっている方が多い。みなさん水分だけ摂って満腹になっている状態」

スポーツドリンクの糖分が
からだのだるさの原因に

身近にある水分として、特に外出先などでとっさに手にするのは、手頃な値段で簡単に手に入る、携帯にも便利なスポーツドリンクではないでしょうか。

確かにこのスポーツドリンクは、水分とミネラル(電解質)の補給には適していますから、熱中症の予防には役立ちます。

ところが、スポーツドリンクにもいろいろ種類があります。

一般的なスポーツドリンクの多くには、ミネラル類と同時に「糖質」、つまりブドウ糖や果糖、ショ糖(砂糖)などの炭水化物もしっかり含まれています。

500mlのスポーツドリンクに角砂糖6~8個

ペットボトルの裏側に貼られている成分表を見るとおわかりでしょう。

たとえば500ml入りのペットボトルの場合、1本に30g前後の糖質(「糖分」とか「炭水化物」と表記してあるものもあります)が含まれています。

この量を角砂糖に換算すると、なんと6~8個分、スティックタイプのシュガーなら8~10本分にも相当する量です。

これだけの糖分がからだに入れば、当然血糖値も上がりますから、勢い食事をした気になってしまいます。

「熱中症を防ぐには水分も大事だけれど、食事もきちんととってほしい。特にこの暑さに負けないためには、毎日の食事からたんぱく質を十分摂るようにアピールしてほしい」というのが、N医師からのメールの主旨でした。

必須アミノ酸の「ヒスチジン」が
だるさを和らげてくれる

私たちのからだの大部分は、アミノ酸の集合体ともいえるたんぱく質でつくられています。

肌や髪の毛、骨や筋肉、さらには内臓に始まり、血液やホルモンに至るまで、たんぱく質が主成分となっていて、その量はからだ全体の約20%を占めています。

からだ本来の機能を存分に発揮して活動することができるかどうかは、ひとえにたんぱく質にかかっているといってもいいでしょう。

ですから、毎日の三度三度の食事からたんぱく質を過不足なく摂り続けることが、活動的な毎日を送っていくうえで欠かせないわけです。

たんぱく質をつくっているアミノ酸は20種類ほどあります。

そのなかには、体内で合成できないために毎日の食事から補給せざるをえない必須アミノ酸が9種類あるのですが、「なかでもだるさからの回復に大きく貢献している疲労回復物質と目されるヒスチジンを、コンスタントに摂り続けることが大切」とN医師――。

ヒスチジンが豊富な
鶏の胸肉でだるさからの回復を

このヒスチジンは、年に数千から数万キロを泳いで移動するかつお(鰹)やまぐろ(鮪)、あるいは豚の赤身、さらには最近簡単に手に入るたんぱく源として人気の高いサラダ用に調理加工された鶏の胸肉などにも「イミダペプチド」と呼ばれる成分として多く含まれています。

ちなみにイミダペプチド成分とは、一時期テレビCMなどで盛んにアピールされていた抗疲労物質です。

食事を介して体内に入ると、いったんβ-アラニンとヒスチジンに分解されます。
その後、血流にのって疲労部分に届くと、そこでまたイミダペプチドとなり抗疲労物質として働いてくれることがわかっています。

食欲が低下しがちなこれからのシーズンのヒスチジン(イミダペプチド)補給には、火を使って料理しなくていい無添加サラダチキン がおすすめです。

さらに日本独自の伝統的な保存食である「かつお節」の活用は、もっとおすすめです。

日本独自の伝統的保存食「かつお節」の活用も

かつお節の材料は、ご存知のようにイミダペプチド成分を多く含むかつおです。

さばいてカットしたかつおの肉を、そのまま加熱してから乾燥させたものが「かつお節」。

このかつお節を薄く削ったものを「削り節(けずりぶし)」、この削り節をさらに細かくしたものを「おかか」と呼んでいることはご存知でしょう(地域によっては呼び方が違うこともあるようですが……)。

おかかを温かいご飯に乗せた「おかかごはん」や「おかかむすび」にして、あるいは冷奴やほうれん草浸しなどにおかかをたっぷりかけてもいいでしょう。

いずれも暑さで食欲が落ちていても、おいしくいただけるのではないでしょうか。

そのままをおやつ感覚で食べられるかつおスライスは、おつまみにもなって便利です。