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熱中症予防で
マスクを外すとき
こう蒸し暑くては、新型コロナウイルスの感染予防のためとはいえ、マスクをかけ続けているのは息苦しく、一時的に外す機会が増えているのではないでしょうか。
先に厚生労働省と環境省は、「熱中症予防行動のポイント」のなかで、「屋外で人と十分な距離(2m以上)が確保できる場合にはマスクを外しましょう」と呼びかけています。
マスクを着用したままでは、散歩程度の軽い運動でも、呼吸数や心拍数が1割ほど増え、顔面の温度も1.7℃上昇したとの報告もあるとのこと。
感染予防のためのマスク着用が熱中症になるリスクを高める可能性のあることが、科学的にも実証されているようです。
人との距離を確保してマスクを外す
そこで、いわゆるフィジカルディスタンス*、つまり人との間に身体的距離を確保できていることを条件に、むしろ積極的にマスクを外そうということになるのですが……。
その際のマスクの外し方、さらには外したマスクの取り扱い方を見ていると、「マスクがむしろ感染源になるのでは……」と心配になってきます。
そこで今日は、熱中症予防のために一時的にマスクを外すときの、「正しいマスクの外し方」と、そのマスクを再度着用するときの「外したマスクの正しい取り扱い方」を、感染予防の観点から再確認しておきたいと思います。
*これまで使い慣れてきたソーシャルディスタンス(social distance)について、WHOは最近になり、「フィジカルディスタンス(physical distance」という表現に言い換えることを奨励しています。日本語で言えば「社会的距離」から「物理的距離」あるいは「身体的距離」となるでしょうか。
この変更にWHOが意図しているのは、「人と心理的に疎遠になれと言うことではなく、人と人との心理的距離は引き続き維持してほしいが、感染予防のためには物理的(身体的)な距離は確保してほしい」といったところにあるようだ。
マスクの表面(外側)には
触れないことを条件に
新型コロナウイルスの感染者が咳やくしゃみをした際に周囲に飛び散る細かい水滴、いわゆる「飛沫(ひまつ)」には、ウイルスが含まれている可能性があります。
マスクを着用している間に、周囲の人から出たウイルスを含む飛沫が、自分のマスクの表面(外側)に付着しているかもしれません。
その可能性を考えて、素手で着用中のマスクの表面部分には極力触れないようしていると思いますが、マスクを取り外すときもまったく同じです。
着用していたマスクの表面に他人の飛沫と共に付着していた新型コロナウイルスが自分の手を介して鼻や口、場合によっては眼から入り込んで感染するといったリスクも、ゼロとは言い切れません。
ですから、マスクを外すときは、表面部分に素手で触れないようにする必要があります。
方法としては、マスクのひもの部分を持っていったんマスクを耳からぶら下げるような状態にしてから、耳から外すときもひもを持って取り外すのが衛生的です。
一度外したマスクを
そのまま着用する場合
使い捨てマスクは、一度外したら再使用せずにそのまま捨てるのが本来の使い方です。
ですから、たとえば食事のために外したら、それまでしていたマスクは破棄して、食後は新しいマスクをするのが理想なのですが……。
しかし、マスクは未だに深刻な品不足の状況にあります。
そこで、感染予防と熱中症予防を両立させるためとして、厚生労働省と環境省が推奨している
「屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合にはマスクを外す」
際は、使い回しをするとしても、せめて1日ごとに交換して、連日使用し続けないことを条件とする必要があります。
たとえば日本郵便をはじめとして、ヤマト運輸や佐川急便などの宅配各社、また一部の引っ越し業者も、配達員が車両で移動しているときや屋外にいる場合などは、周りの人との距離に注意したうえでマスクを外すことを、メディアを通じて告知し、理解を求めています。
実際、移動中はマスクを外し、配達先に到着するとおもむろにマスクを取り出して着用する、といった映像をテレビなどでしばしば目にするようになりました。
しかし、この映像を見ていて、「これはまずい!!」と思ったことがあります。
感染予防のためのマスクが
感染源になるリスクが……
熱中症予防のために配達員や宅配業者の方々が、屋外で一時的にマスクを外すこと自体は、この蒸し暑さのなかですから、フィジシャルディスタンスの確保さえきちんとできていれば、やむを得ないだろうと思います。
ただ、配達員の方が、外したマスクを上着の胸ポケットなどにそのまま入れている映像を目にしたときは、「それではマスクが感染リスクを高めてしまう!!」と怖くなりました。
今回のマスクを外す取組みを始めるに際しては、会社側からそれなりの指導があったとは思いますが、マスクの表部分に素手で触れないようにしながら、ひもの部分を持ってマスクを取り外し、口が接する部分を内側にして二つ折りにするのがいいようです。
外したマスクはポケットではなく専用のケースに
この段階までは皆さんやっておられるようですが、その後が問題です。
二つ折りにしたマスクをそのまま胸ポケットに入れてしまうと、マスクの表面に付着しているかもしれないウイルスが、思わぬところに飛び火する可能性があります。
仮に、短い時間であっても、外したマスクを再使用に備えて収納するときは、抗菌マスクケース のような専用のケースに保管して、付着しているかもしれないウイルスを周囲にまき散らさないように注意する必要があるのではないでしょうか。
マスク専用の収納ケースが手に入らないないときは、ジップロック フリーザーバッグ のようなファスナー付きの密閉できるビニール袋でもいいと思います。
「顎マスク」や「耳掛けマスク」は禁止を
それと、ウイルスはどこに付着しているかわかりませんから、マスクを取り扱うときはキレイキレイ 薬用 ハンドジェル 携帯用などを使って、手指消毒をしておくことが必須要件です。
さらに、一時的にマスクを外すときにやりがちな「顎マスク」と耳からぶら下げたままにしている「耳掛けマスク」は絶対にやめるべきです。
一時期、都道府県の首長さんが「本日の新規感染者数は……」などと記者会見をする際に顎マスクや耳掛けマスクにしているのをよく見かけましたが、これは止めていただきたい。
特に顎マスクは、一度顎にかけたマスクをずり上げて鼻と口を覆う際に、顎や顔に付着しているかもしれないウイルスを、鼻や口から押し込んで感染してしまうというリスクがありますから、絶対に避けてほしいものです。