「アルコール依存症」と聞いて気になった方へ

二日酔い

アルコールは飲み方次第で
毒にもなれば薬にもなる

ツイッターで個人名を挙げ、その方がアルコール依存症であると決めつけた云々で大騒ぎになっています。仮に名指しされた方がアルコール依存症の診断を受けていたとしても、自分で公表して体験を語るというならともかく、他人が公にしてしまうのはいかがなものか……。

まあ、その話はわきに置くとして……。
この「アルコール依存症」という言葉(正確には病名ですが……)がメディアで盛んに取り上げられるのを耳にして、「自分のアルコールの飲み方は大丈夫だろうか」と心配になった方も結構いるのではないでしょうか。

「酒は百薬の長」ということわざがあります。
適量の酒(アルコール)はどんな良薬にも勝るという意味ですが、良薬と言えども飲み過ぎれば健康にいいことばかりではありません。
アルコールは飲み方次第で薬にもなれば毒にもなるからほどほどに、といった教えとして解釈するのが妥当でしょう。

高齢者が起こしやすい
心身両面のアルコール問題

私たちが飲酒すると、健康体であれば、飲んだアルコール分の90%以上が肝臓などで分解、解毒処理されます。残りのアルコールは処理されずに体内に残るのですが、いずれそれも吐き出す息や尿と一緒にからだの外に排出されます。
飲酒した後の息や尿がアルコール臭くなるのはそのためです。

こうした一連のアルコール代謝処理能力は、歳を重ねれにつれて否応なく低下します。
そのため、高齢者は若者世代より少量の飲酒で酩酊しやすく、さまざまなアルコール問題を起こしやすいことが指摘されています。

身体的には、分解しきれず体内に残ったアルコールが肝臓などの臓器に障害を引き起こし、脳血管障害や転倒による骨折、さらには認知症などのリスクを高め、要介護状態の原因になりやすいという問題があります。

さらに多くの高齢者は、退職により生きがいを失うというストレス体験を余儀なくされます。長年にわたり一緒に暮らしてきた配偶者や若いころからの友人、あるいは会社で同僚だった仲間と死に別れるということもあるでしょう。
そのストレスや寂しさからアルコールが手放せなくなり、それがそのままアルコール依存症につながっていくケースも珍しくないようです。

アルコール依存症が気になったら
セルフチェックを

「アルコールは飲むなら適量を」ということは、おそらく誰もが百も承知のはずです。
しかし、わかっているつもりでも、いったんアルコールを飲み始めると、ついほどほどを忘れて飲んでしまい、一緒に飲んでいる人や家族に迷惑をかけたり、なかにはすっかり性格も変わってしまったりする人もいます。

あるいは、飲む量自体はそれほど多くはないものの、アルコールを口にしないと生きている張り合いや喜びがない、だから毎日アルコールを飲まずにはいられないという人もいます。
もっと極端な例では、アルコールなしには生きていけないという人さえいます。

新久里浜式アルコール症スクリーニングテスト

これらのいずれかに思い当たるふしがある方は、こちらの「新久里浜式アルコール症スクリーニングテスト」で、セルフチェックをしてみてはいかがでしょう。
(なお、こちらは男性版です。女性の方はコチラを)

最近6ヶ月の間に、以下のようなことがありましたか。 はい いいえ
1 食事は1日3回、ほぼ規則的にとっている 0点 1点
2 糖尿病、肝臓病、または心臓病と判断され、その治療を受けたことがある 1点 0点
3 酒を飲まないと寝付けないことが多い 1点 0点
4 二日酔いで仕事を休んだり、大事な約束を守らなかったりしたことがある 1点 0点
5 酒をやめる必要性を感じたことがある 1点 0点
6 酒を飲まなければいい人だとよく言われる 1点 0点
7 家族に隠すようにして酒を飲むことがある 1点 0点
8 酒が切れたときに、汗がでたり、手が震えたり、いらいらや不眠など苦しいことがある 1点 0点
9 朝酒や昼酒の経験が何度かある 1点 0点
10 飲まないほうがよい生活が送れそうだと思う 1点 0点
合計点

判定方法は、
1. 合計点が4点以上は
アルコール依存症の疑い群
 アルコール依存症の疑いが高い群です。専門医療機関の受診をお薦めします。
2. 合計点が1〜3点は要注意群
 飲酒量を減らしたり、一定期間禁酒をしたりする必要があります。
 医療者と相談してください。
 ただし、質問項目1番のみ「いいえ」の場合には、正常群とします。
3. 合計点が0点は正常群

(引用元:新久里浜式アルコール症スクリーニングテスト:男性版

スクリーニングテストの判定結果で「アルコール依存症の疑いが高い」とわかり、専門医療機関で相談してみたいという方は、こちらで最寄りの病院や行政機関(保健所、精神保健福祉センターなど)を検索してみてください。