新型肺炎の感染が気になるときは、まずはかかりつけ医に電話で相談を

病院の医師
厚生労働省は5月8日、新型コロナウイルスの感染を疑った人が「帰国者・接触者相談センター」やかかりつけ医に相談する新しい目安を発表しています。
詳しくはこちらの記事を参照してください。
→ 新型コロナウイルス「相談・受診」の目安を変更

感染が広がる新型コロナウイルス
死者も日々増加

中国湖北省の武漢市で発生した新型コロナウイルスの感染拡大は、いっこうにブレーキがかからないまま、日本時間の5月18日夕方の時点で、世界全体で472万625人の感染者が確認され、31万5389人が死亡しています。

日本国内でも、5月18日午後9時半の時点で、1万6333人が感染し、768人が死亡しており、大変な脅威となっています。

新型コロナウイルスの
人から人への二次感染が国内でも

厚生労働省の発表*¹によれば、日本初の感染者となつた男性はツアーバスの運転手で、1月8日から11日と、12日から16日の2回にわたり、武漢市からのツアー客を乗せて大阪―東京間を行き来していたとのこと。

日本国内で、武漢市への渡航歴がない人の感染が確認されたのは初めてのケースでした。
また、日本人で新型コロナウイルスの感染が確認されたのも初めてでした。

厚生労働省は、この男性が武漢市からのツアー客と接触があったこと、それもバスという換気状態が良好とは言えない3密(密閉、密集、密接)の条件が整った空間で多くのツアー客と長時間一緒に過ごしていたことなどから、男性は人から人への二次感染により感染を受けた可能性が高いとする見解を明らかにしています。

新型コロナウイルスが人から人へ二次感染する可能性があることは、WHO(世界保健機関)が早い段階から指摘していました。

こうした経緯から、実際に日本国内でも人から人への感染が起きた可能性があることをニュース報道などで知り、発熱や咳などの症状があったりすると、「もしかしたら自分も感染を受けたのではないだろうか……」と不安に陥っている方もいるのではないでしょうか。

新型コロナウイルスによる肺炎が
「疑われる」と診断される条件

新型コロナウイルスによる肺炎などが「疑われる」として相談する新しい目安として、国は
「発熱や咳などの比較的軽い症状が続く」
ことをあげています(詳しくはこちらの記事を)

この条件に当てはまるか、感染者との濃厚接触*の観点から心配というときは、ひとまず、あなたの持病や日頃の健康状態を把握してくれているかかりつけ医に、感染を疑う理由を話して相談してみるといいでしょう。

その理由として語られる体調の変化がいつもと違うとかかりつけ医が判断すれば、そのうえで、最寄りの保健所の「帰国者・接触者相談センター」*²、あるいは居住地の都道府県もしくは市区町村が設置している専用ダイヤル*³に電話して、どこの医療機関を受診すべきか指示を受けることになります。

厚生労働省も1月28日から、新型コロナウイルス感染が疑われる人を対象に、相談窓口としてコールセンター(2月7日よりフリーダイヤル0120-565653)を設け、土日休日を含む毎日9時00分~21時00分、相談を受け付けています。

加齢性難聴などの聴覚障害のある方や電話での相談が難しという方向けに、
FAX03-3595-2756での対応もしています。

しかし、全国からの相談があまりに多く、パンク状態にあるようですから、対応の迅速さからも、まずはかかりつけ医に電話やメールなどで相談し、必要となれば最寄りの保健所などに相談してみることをおすすめします。

*濃厚接触藻者の定義が4月21日変更されている。 COVID-19の確定患者が発症した2日前から接触した者のうち、①その患者と同居、あるいは15分以上の接触(車内、航空機等内を含む)があった者、⓶適切な感染防護なしに患者を診察、看護もしくは介護した者、③患者の気道分泌物もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者、④手で触れる、または対面で会話することが可能な距離(目安として1m以内)で、必要な感染予防策なしで患者と15分以上の接触があった者、のことをいう。

インフルエンザなら
迅速診断が可能

一方で、今はインフルエンザのシーズンですから、
「身近に新型コロナに感染した人はいないが、発熱が続いていて、咳も出ている」
といった状態で、新型コロナウイルスのことが気になるという方もいるでしょう。

このような場合は、かかりつけ医や最寄りの医療機関に、まずは電話で具体的な症状や気がかりなことを相談してみることをおすすめします。

その上で、「診察してみましょう」ということになったときは、忘れずにマスクを装着して、指定された時間に、指定された入り口からクリニックなり病院なりに入るようにします。

インフルエンザであれば、多くの場合は迅速診断キットを用いてインフルエンザウイルスの存在をチェックすることにより、すぐに診断がつきます。

新型肺炎の疑いがあると
診断されたときの入院、治療

万が一にですが、この診断で、新型コロナウイルスによる肺炎が疑わしいと診断された場合のことも触れておきたいと思います。

ご承知のことと思いますが、新型コロナウイルスによる肺炎は1月28日の閣議にて、感染症法に基づく「指定感染症」および検疫法に基づく「検疫感染症」に指定されています。
その政令は、もろもろの手続きを経て、2月1日から前倒しで施行されています。

「指定感染症」に指定されたことにより、新型コロナウイルスによる肺炎の疑いがあるとの診断を下し、検査にて感染が確認された場合、その患者を診察した医師は、直ちに保健所にその旨を報告することが義務づけられています。

同時にその患者は、感染症対策に必要な設備や専門医療チームなどが整っている最寄りの感染症指定医療機関に入院して治療を受けることになります。

この場合の指定医療機関への移動は、保健所にある感染症患者専用の搬送車両、あるいは救急車で搬送されることになります。
くれぐれも自分の意思で、公共交通機関を使って移動することのないように!!

また、この入院治療にかかる医療費は、各自治体の判断のもと、公的医療保険の自己負担分が公費で負担されますから、安心して入院治療を受けることができるようになっています。

新型コロナウイルスによる肺炎などの感染症が「指定感染症」および「検疫感染症」に指定された件の詳細については、こちらの記事を読んでみてください。
→ 指定感染症となった新型肺炎、何が変わるのか

参考資料*¹:新型コロナウイルスに関連した肺炎の患者の発生について(6例目)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09153.html

参考資料*²:最寄りの保健所は、厚生労働省のこちらから検索できます
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/hokenjo/

参考資料*³:都道府県・保健所等による電話相談窓口
https://www.kantei.go.jp/jp/pages/corona_news.html