
タッチケアが痛みや認知症症状をやわらげる
母乳の分泌を促す「オキシトシン」というホルモンが、痛みの緩和や認知症症状の緩和に効くことが注目されています。その癒し効果を生かそうと、看護や介護の現場だけでなくビジネスの世界でもストレス対策として静かなブームという「タッチケア」を紹介します
女優の樹木希林さんの死は見事でした。どうすればあのような終わり方ができるのか――。終末期における医療・ケアの受け方を中心に、我が事として考えたあれこれを、綴ってみたいと思います。
母乳の分泌を促す「オキシトシン」というホルモンが、痛みの緩和や認知症症状の緩和に効くことが注目されています。その癒し効果を生かそうと、看護や介護の現場だけでなくビジネスの世界でもストレス対策として静かなブームという「タッチケア」を紹介します
緩和医療・ケアの進歩により終末期に経験する苦痛は高い確率で緩和できるようになっています。ただ、より高い安全性と有効性を望むには、その治療・ケアを託す人の選択が重要になります。この選択にお役に立てる情報をまとめてみました。
緩和ケアと聞くとがん患者の話と思いがちですが、これは誤解です。日本人の死因の上位を占める心疾患でも、最終的に陥る心不全の苦痛症状は心不全の治療だけでは十分でなく、緩和ケアが必要になります。事前指示書を作成する際にはこの点をお忘れなく。
終末期の苦痛の代表とされるがんの痛みは、緩和ケア技術の進歩により90%以上緩和できるとのこと。しかし「医療用モルヒネ」への誤解から、緩和できるはずの痛みを我慢している方が多いと聞きます。その誤解を解いていただこうと書いてみました。
終末期で治る見込みがないのであれば、延命だけが目的の治療は望まないが、痛みなどの苦痛を緩和する治療は積極的に受けたいとする人が増えています。一方で、緩和治療のすべてを「セデーション」と思い込み、苦痛を我慢する人もいるようですが……。
この国では現時点で安楽死は認められていませんが、混同されがちなのが「終末期セデーション」による逝き方です。意識レベルを下げる薬を使い鎮静を図る治療法で、緩和ケアの最終手段として行われることが多いのですが……。