
感染症で抗生物質を使うかどうかの事前指示を
インフルエンザや風邪で発熱すると抗生物質(抗菌薬)がほしくなるが、かつてのように簡単には処方してもらえなくなっている。その背景にある「薬剤耐性」「薬剤耐性菌」について理解を深めておくことは、事前指示として抗生物質の使用について意思決定する上で必須だろう。
女優の樹木希林さんの死は見事でした。どうすればあのような終わり方ができるのか――。終末期における医療・ケアの受け方を中心に、我が事として考えたあれこれを、綴ってみたいと思います。
インフルエンザや風邪で発熱すると抗生物質(抗菌薬)がほしくなるが、かつてのように簡単には処方してもらえなくなっている。その背景にある「薬剤耐性」「薬剤耐性菌」について理解を深めておくことは、事前指示として抗生物質の使用について意思決定する上で必須だろう。
久しぶりに両親が暮らす実家に帰省する友人から、人生会議をしてみようと思うが「何を話せばいいのか」と相談を受けた。決められた議題はないが、この時期最大の関心事であろう新型コロナの話や世間話をきっかけにしてもいいと伝え、きっかけづくりのツールを紹介した話を。
新型コロナに感染し、そのまま逝ってしまった志村けんさん――。彼の死に新型コロナの脅威を感じると同時に、自らの感染、そしてその先の死を意識し、終活を始めた人が少なくないと聞く。しかもそれは高齢者に限らないらしい。その「いのちの終活」に1つの冊子を紹介する。
自分らしい最期に向け、自分の病気がこの先の生活にどんな影響があるのかを、知っておく必要があります。余命、つまりあとどのくらい生きられると予測されるのかも、知った方がいいのですが、なかなか聞きにくいもの……。その辺の話を書いてみました。
葬儀社などから「エンディングノート」を贈られることが増えています。ただその多くは、延命治療に触れていても「望むか」「望まないか」の2択だけ。延命治療とされる医療行為は一つではないことを考えると、別に事前指示書が必要でしょう。
人生の終わりに向けた終活は、生前の身辺整理に限られがち。しかし「いのち」についても、医療者任せではなく自分で納得できるものにしたいという人が増えています。その実現のための事前指示書、さらに進めたACPについて書いてみました。
自分の病状や予後の見通しを知るには、医師とのコミュニケーションが不可欠ですが、とかくズレが生じがちです。わかり合うためには「すぐにその場で質問をしてほしい」と医師。同時に、患者と医師のパイプ役を託せる看護師を活用するのも一法です。
在宅死を望んで療養していると、急変に見舞われることがあります。そんなときに救急車を呼ぶか否かは一つの課題です。「かかりつけ医」と相談して事前指示書に在宅死希望の旨を明記しておけば、仮に救急隊員が駆けつけても事前の意思が尊重されるはずです。
最期のときに備えて事前指示書をまとめていくうえで、身近にいて、健康に関することはなんでも気軽に相談できる「かかりつけ医」は何より心強い存在です。できれば看取りまで託せるような信頼の置ける「かかりつけ医」を選ぶヒントをまとめてみました。
終末期に心臓も呼吸も動きを止めた心肺停止状態になると、通常は心臓マッサージ、電気ショック、薬による心肺蘇生が行われます。この措置による救命率は年齢や病状により異なり、蘇生後に後遺症が残るリスクもあることを考えて、事前の意思表示を忘れずに。
緩和ケアと聞くとがん患者の話と思いがちですが、これは誤解です。日本人の死因の上位を占める心疾患でも、最終的に陥る心不全の苦痛症状は心不全の治療だけでは十分でなく、緩和ケアが必要になります。事前指示書を作成する際にはこの点をお忘れなく。
終末期の苦痛の代表とされるがんの痛みは、緩和ケア技術の進歩により90%以上緩和できるとのこと。しかし「医療用モルヒネ」への誤解から、緩和できるはずの痛みを我慢している方が多いと聞きます。その誤解を解いていただこうと書いてみました。
終末期で治る見込みがないのであれば、延命だけが目的の治療は望まないが、痛みなどの苦痛を緩和する治療は積極的に受けたいとする人が増えています。一方で、緩和治療のすべてを「セデーション」と思い込み、苦痛を我慢する人もいるようですが……。
高齢になり、自らの終末期に備えて事前指示書の作成を考えた知人に、無料で入手できる国立長寿医療研究センターの事前指示書を紹介しました。シンプルですが、受けたい医療、拒否する医療を考えておくきっかけなるはずです。
「延命措置」は一つではありません。いざというときに自分の意思が尊重されるように、希望する措置と拒否する措置を明記し、同時に代理意思決定者を指名した「事前指示書」を準備したい。その一例として『私の四つの願い』を紹介してみました。