最期の迎え方への思いに親子間でズレがある?
コロナ禍が影響しているのだろうか。「人生の最期」について語られることが多くなっいる。日本財団が実施した調査では、最期の迎え方への考えや思いに親子間、つまり看取る側と看取られる側の間にずれがあることが明らかになっている。そのズレを埋める人生会議を!
女優の樹木希林さんの死は見事でした。どうすればあのような終わり方ができるのか――。終末期における医療・ケアの受け方を中心に、我が事として考えたあれこれを、綴ってみたいと思います。
コロナ禍が影響しているのだろうか。「人生の最期」について語られることが多くなっいる。日本財団が実施した調査では、最期の迎え方への考えや思いに親子間、つまり看取る側と看取られる側の間にずれがあることが明らかになっている。そのズレを埋める人生会議を!
新型コロナに感染し、そのまま逝ってしまった志村けんさん――。彼の死に新型コロナの脅威を感じると同時に、自らの感染、そしてその先の死を意識し、終活を始めた人が少なくないと聞く。しかもそれは高齢者に限らないらしい。その「いのちの終活」に1つの冊子を紹介する。
死にまつわる話は避けがちだ。そのため「人生会議」の普及はあまり進んでいない。しかし、熱中症が心配されるこの時期、父親の脱水を心配して点滴をすすめる娘との話がきっかけとなり、実は平穏死を希望している旨を家族に伝えることができた父親の話を紹介する。
21歳の女性が、ある弁論大会で「安楽死の制度化を提案する」主張したとのこと。この先少子高齢化が進行し、社会保障が万全とはならないことを予測し、自分らしい最期を迎えるためには、安楽死を選択肢に加えてはどうかとのことですが……。
人生の終わりに向けた終活は、生前の身辺整理に限られがち。しかし「いのち」についても、医療者任せではなく自分で納得できるものにしたいという人が増えています。その実現のための事前指示書、さらに進めたACPについて書いてみました。
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)では、話が最期のときに集中しがち。そのため愛称が決まっても、馴染まないとの声が依然として多く聞かれます。もっと気軽に世間話の感覚で、今の自分の健康状態や生き方を考えることから始めてみては……。
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の普及を願い、厚労省はその愛称を「人生会議」に決めました。1人でも多くの人が納得して最期を迎えるためにも、自らの死について気軽に語り合えるようになればとの思いが、この愛称に込められているとか。
「ぽっくり寺」を参拝する年配者が跡を絶たないと聞きます。「ピンピンコロリ」悲願者の多さがうかがえるものの、医療の発達によりかなりシビアないのちも救われている現状を思うと、「ピンピンコロリ」はそう簡単ではないと思えてくるのですが……。
「自分の人生をどう締めくくりたいか」を事前の意思として表明していても、最期のときにその意思が尊重されないこともあります。そんな事態を避けようと、今医療現場で「アドバンス・ケア・プランニング」という取り組みが始まっていることを書いてみました。
女優の樹木希林さんの最期は、彼女の生き方そのままに覚悟のある死と、私には映りました。どうすればあんな見事な逝き方ができるのか。その答えは「事前指示書」に基づく「アドバンス・ケア・プランニング」にあるように思います。